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商品説明
タスカン
「メイ・ウィード」(雑草)
パターンNo.は空白。創業第一号?
ダービーより軽く。それがタスカンらしさ
雑草がモチーフ。形も変わっている
パターン・ナンバーは空白に
送料は全国無料。クロネコヤマト便でお送りします。
常時50点以上を出品中。まだ少数ですがフィギュリンも出品中(アンティーク、コレクション > 工芸品 > 陶芸 > 西洋陶磁 > ロイヤル・ドルトン)
込み入ったご質問やお問い合わせは次のアドレスへメールしてください。(freeway@deluxe.ocn.ne.jp)
英陶・タスカン(Tuacan)が創業当時の1896年に取得した商標登録ナンバー「270178」を背負う伊万里の美品トリオ。一般には未使用の綺麗な骨董品ですが、もしタスカン・ファンがこれを読んでおられたなら、アナタは何としてでもこれを購入しなければならない。そういう骨董的値打ちが大なレアものです。
所謂ヴィクトリア調の、カップ上から見ると花の形をしたクラシックなシェイプ。赤い花も描かれますが、黒とゴールドに囲まれたように置かれたテーマのモチーフは、雑草。
題として四角い枠の中に、MAY WEEDと印字されています。メイ・ウィードというのは、「雑草」で、「広く分布する雑草で、黄色の中心花と白い舌状花を有する頭花を持つ」と辞書にあります。花の黄色を表すのでしょう、雑草ながらゴールドでシダのように描かれています。
伊万里ですし、出品者の経験から、昔のロイヤル・クラウン・ダービーの伊万里ではこういうシダ類の雑草を主役に持ってくる場合が多かったので、タスカンが先輩ダービーを真似た風も感じます。
ただこの伊万里は「白」がとてもきれいで、ゴールドと黒と薄い赤と白の配分が軽やかに見えるように配置されていて、どっしりとしたダービーとは随分違って見えます。ゴールドの色がとても明るいのが今見るととてもいい。
カップ、プレートとも複雑に深い凸凹で構成されています。これはアースウェアでしょうか。ボーンチャイナであったにせよ、その前の時代のワイルマンなどの凝った作りのカップよりなお複雑な形状をしています。この「土台」の複雑な形状は美しい外観に気を取られて気付きにくい所かもしれませんが、よくこういう形が出来たもんだと感心してしまいます。
購入先の英国の骨董商は、R H Plant TuscanのMayweedであると断言しています。多分、このMayweedという伊万里はよく知られた製品なんだと思います。
出品者が商標登録ナンバーを調べたら、1896年に取得したものだと判明しました。一応、「1896年製」としましたが、普通、ナンバー取得には2年はかかると見られていますから、デザインされ製品として形になったのは1894年頃ではないでしょうか。
タスカンは1898年に創業したことになっています。タスカンという名で工場を購入したのは1914年になってからだと言います。それまでは協業者である「リチャード・ハマーズリー」と彼の兄弟である「サイモン・ルーカス」それぞれの工場名から、RH&SLプラントという名を使っており、まだマークなどはありませんでした。このトリオは、その頃の製品第一号ではないかと出品者は考えています。
当時高級カップとして持て囃されていた「伊万里」で始めた。それも相当の力作であったことはこの複雑な形状からも察せられます。
パターン名が印字された四角い枠の下にNoの文字だけあって後が空白に残されています。パターンナンバーをどうするかが決まらないまま、製品を販売、世に出していったのでしょう。
こういう話題は数少ないタスカン・フリークの実が関心を持つ話かもしれません。しかし日本にも多いとされる、ウェッジウッドに買収されるまでの一般のタスカン・ファンに伝えしたいのは、このトリオがその後の無数のタスカンのカップに共通した「爽やかさ」「軽さ」といった共通項を備えているという点です。
このトリオのデザインは創業者の中の誰かが行ったのだと思います。経営者の多くがアーチストであったわけで、最初から最後まで小規模の家族経営であったタスカンでは、創業者の誰かがアーチスト、作家役を務めたと考えるのは特殊でもありません。
この創業者のデザイン風味が、その後もこの窯の特徴として花のデザインに一貫されたのでしょう。
描きっぷりは「軽く、爽やかに」。一方、ウェッジウッドがこの窯の「技術力」を欲しがった如く、創業時からこの複雑なカップ・シェイプをモノにする「技術」を発揮していた。この「タスカンらしさ」2要素をハッキリ第一号?からも見て取れます。
このトリオのサイズは次の通り。
カップの高さ6.5cm、口径8cm。ソーサーの直径13.5cm。サイドプレートは直径が17cm。
カップ上から見た花びら型は7個。規則正しい凸凹になっていない。デザインに相当、癖があります。ゴールドも白も輝いてきれい。
タスカン
ストーク・オン・トレント、ロングトンのタスカン・ワークスの磁器メーカー。
この事業は、リチャード・ハマーズリーと彼の兄弟であるサイモン・ルーカスの間のパートナーシップだった。彼らはロングトンのフォーリスター・ストリートにあるタスカン工場で運営されていた。タスカンの商号はこの工場名から。1914年に完全に工場を購入。1915年に有限会社(RH&S L Plant Ltd.)になる。
ハロルド・ジョン・プラント(リチャードの息子)とフレデリック・サットン・プラント(サイモンの息子)は、彼らの父親から事業を引き継ぐ。
フレデリックは1939年に事故で亡くなり、ハロルドは1960年に亡くなるまで取締役を務め、その後会長を務めた。
ハロルドの息子であるリチャード・プラントは、1966年まで事業の家族経営を続ける。。
1966年にRH&SL工場がウェッジウッドに買収され、名前が「ロイヤル・タスカン」に変更された。事業はウェッジウッド・グループの製造部門として継続され、主にホテルの製品を製造。事業は2006年に終了。
ほかにもたくさん出品しています。ぜひご覧ください。
+ + + この商品説明は オークションプレートメーカー2 で作成しました + + +
No.108.001.005